先日友人と飲んでいたときに聞いた話です。
その友人、以前の仕事は有名な温泉街でホテルのメンテナンスに関わる仕事をしていました。
メンテナンスと言っても、清掃などではなく、ボイラーや施設の根幹である動力関係を点検するハード部分を担当しているのです。
現在は同じメンテナンスの仕事ですが、別の業界の管理部門で働いています。
彼から温泉ホテルの裏側のずさんな管理体制の事実を聞かされます。
いつ大きな事故が起こってもおかしくない、と彼はいつも言っていました。・・・
しかしよくある話ですが、この事を意見しても会社の上層部は、経費を最優先するがあまり施設にお金を投入しようという気がありません。
ホテルの責任者が後数年で定年退職となる状況も加わり、保身の人間には自分が辞めた後はどうなろうと知ったことじゃない、ということです。
その温泉街ではわりと大きなホテルと聞きますから、何かあれば最悪の自体も想定されると思います。
友人はそのような状況だったので、ずっと以前から辞める意思を伝えていたのですが、専門職だということもあり、代わりの人が来ないと辞めるに辞めれない状況だったようです。
そんなある日、いつもの定期点検を行っていたときのことです。
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動力源のあるその場所は、50メートルプール分くらいの大きさと言いますから、結構広い場所だと思われます。
その場所で前から気になっていたことなんだけどね・・・と友人が言います。
点検中によく、「ぐおお~!」とか「ぎゃあー!」とか男の声が聞こえるのです。
それは一瞬なのですが、その声は自分だけではなく、他の同僚も何人か聞いていました。
ただ動力の部屋ですから、それなりの音がしているので、機械の動きでそのように聞こえることがあるのだろう、と自分に言い聞かせていたようです。
ところがある日、いつものように点検をしているとはっきりと大きな声で男の【喋る声】が聞こえたというのです!
「おまえはここに居るべきではない!!」と・・・・
初めて怖くなって事務所に逃げ帰りました。
ひょっとして、自分が辞めることを知った誰かが陰険ないたずらをしたのではないか、という疑いもあったようですが、事務所には職員全員その場にいました・・・・。
ホテルを辞めた彼がポツリと言います。
あの声は、確かに自分に対して「何かを伝えたかった」んだと思う。でも、あの場所で一体何があったのだろうか・・・
今現在もそのホテルは温泉街で普通に営業を続けています。お客として利用する我々は何も分からないで、綺麗なパンフレットを見て泊まりにいくのでしょう・・・
※画像と本文とは関係ありません
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