人間にはわからないけれど、動物には動物間での意思疎通の手段があると思っています。
犬や猫、鳥などの違う種族の動物同士でも通じる何かがあるのではないでしょうか。
テレパシーみたいなものなのか何かはわかりませんが・・
僕がそう思うのは、こんな出来事からです。
動物好きの家族
僕の実家は、僕が小さい時からいろいろな動物がいました。
父と姉が比類の動物好きだったのです。
動物に関する不思議話は「とんびの恩返し」などでも紹介していますので是非ご覧になってみてください。
以前の職場で、同僚が沖縄のお土産にヤシガニを空輸で送ってくれたことがあります。
ヤシガニ・・・見たことあります?
それは当時でも高級なカニでした。
見た目、カニというより亀のようです。
グロテスクな風貌に似合わずとても美味らしいですね。
らしいですね、というのは、僕は食べることができなかったのです。
送られてきたヤシガニはまだ生きていて、母が、さあ料理をしようかと用意していると・・・
父が・・・ 「ちょっと待て。 これはしばらく飼おう」 と言い出したのです。 ((+_+))
はぁ? 送ってくれた同僚から「おいしかっただろ?」と聞かれたときは「いや・・・それが・・・」と事情を話すと、
「ヤシガニ飼ってるって?!」とかなりあきれられたのをえています
結局ヤシガニはその冬に動かなくなり、こたつの中に入れたりしたのですが寒さで死んでしまいました。
そして裏庭に埋めてお墓を立てました。
そんな変わり者の父も亡くなり、独身の姉が一人田舎に住んでいるのです。
姉は片腕のない犬が1匹、猫3匹、別棟に猫3匹飼っていました。
別棟に、というのはエイズに感染している猫のために他の猫と一緒にはできないからなのです。
もちろん外にも出せません。
ただ、いくら姉が動物好きだといっても、初めは一人で7匹も飼おうとは思っていなかったのです。
最初の1匹は、いつも通っているスポーツジムの駐車場にうろうろしている野良猫がいて、あまりにもかわいそうで連れて帰っただけでした。
しかし数か月たったのある日のこと。
鼻水をだだ流しの死にそうな子猫が玄関の前に座っていました。
すぐに病院に連れて行き、手当てをして仕方なく家で面倒を見るようになったのです。
次に来た子もぐったりした様子で家の前にいたようです。
画像はイメージです。実際に買っている子ではありません。
そして、いま飼っている片足のないワン子は、いつから来たのか長い期間家の周りをうろうろしていました。
正月に帰った僕も目撃しました。
雪の積もっている寒い中をどのようにして過ごしていたのでしょうか・・・
片足がないといっても、その時はケガをしている状態で前足の半分がちぎれている状態でした。
そして暑い時期が来ると、そのケガが化膿してハエがたかっている始末です。
その子は決して人の近くには来ず、捕まえて病院に連れて行くことなど出来ない状態だったのです。
手術後、きれいに足を切除してあります。
そこで意を決した姉は保健所の方と相談して、保護するための大掛かりな檻を空き地に設置して苦労の上、ようやく確保することができたのです。
足の手術をするも、いつも怯えて人になつかないこの子は里親になってくれる人が現れるはずもなく、いずれは殺処分の運命の子でした。
それで仕方なく姉がその子を引き取ったのです。
次に現れた猫も訳ありで「仕方なく」なのです・・・
実は、飼っている犬猫以外に餌だけやっている「外猫」、と姉は言いますが、そんな子も数匹いるのです。
見ると、どこでやられたのか体じゅう傷まみれの子とか、じゃりン子ちえに出てきそうな小鉄のような顔に傷のある子もいます。
姉が住む田舎は、ウチしか家がないというようなド田舎ではありません。
周りにはそれなりに家もあり、自治会だって機能しています。
犬猫を飼っている家はほかにもあるのです。
それなのに、なぜうちに来るんだ・・・ それも訳ありのやつらばっかり・・・・
その訳はたぶん・・・
ある時期から、なんだかおかしいぞ・・・と思うようになったのです。
近所に住む誰かが、うちの家の前に訳ありの動物を捨てているのでは・・と思わないでもなかったのですが、そのようなことをする人はいません。
生まれたばかりの子猫ばかりを捨てられていればそれも可能性はあるでしょうけれど、大きな体で、こんなにボロボロになった子たちがどこかで飼われていたとは考えられない子ばかりです。
それで僕たちが出した結論です。
たぶん猫や犬の社会には何かの情報網があるのではないか。
こんなふうな・・・
猫A「(苦しそうに)はぁ、はぁ・・・」
仲介猫「おい、お前さん、苦しそうだなぁ」
猫A「あ・・・ああ、この傷が痛むんだ・・それに1週間何も食ってない・・・」
仲介猫「ま、気の毒だがお前さんの人生はここまでだったということだ」
猫A「く・・くやしいなぁ・・ぐすっ」
仲介猫「・・・・・・・」
仲介猫「おい、なんなら俺がいいところを紹介してやってもいいぜ」
猫A「えっ? いい所?」
仲介猫「ああ、運が良けりゃ飯にありつけてケガも直してくれる」
猫A「ほ、ほんとか! そこを教えてくれ!」
仲介猫「おいおい、無料(ただ)ってわけにゃいかねぇよ!」
猫A「そ・・そんな・・今の俺には何も持ってねぇ・・・」
仲介猫「ふふ・・後払いって方法でもいいんだぜ。お前さんが運よく飯にありつけて元気になれたら・・・その時にサンマ3匹かそれに見合うものをもってきてくれりゃかまわねぇんだ」
猫A「ああ!わ、分かった! だからそこを教えてくれ!!」
仲介猫は考えながら、じーと猫Aをしばらくの間見つめている。
仲介猫「ここから林を抜けて3時間ほどまっすぐ歩け。
少し広くなっている空き地が見えたら、そこを左に行ってみな。
庭にイチジクの木が植えてある家がある。
そこの玄関で待っているといい。飯をくれるまであきらめずに泣くんだぞ・・・」
猫A「わ・・わかった。やってみる」
仲介猫「じゃ、幸運を祈るぜ」
猫Aは傷ついた体を引きずりながら歩き始める
仲介猫「あ、忘れるな!うまくいった時にはサンマ3匹だ。もし飼ってもらってるのに何の返しもない時には・・・」
猫A「な・・ない時には・・・」
仲介猫「1週間ごとに、サンマ1匹。上乗せの利子をもらう」
猫A「そ、それは高すぎるぜ!」
仲介猫「嫌ならいいんだ。紹介してほしい奴はたくさんいるんだからな」
猫A「わかった・・・がんばってみるよ」
というような仲介猫、仲介犬がいるはずだと踏んでいる。
そんなバカな、と思われるでしょうが、入れ替わり立ち代わり普通じゃない猫たちが頻繁に現れるのですから。
ウチばかりに
しかし、エサ代に去勢手術代、定期健診代、とそれなりの出費がかさむので、姉はもう限界、と言っとります。
仲介猫、今までにかなり儲けたでしょうね・・・
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