INORI広場 Blog

感覚を研ぎ澄ませる

先日お客様と話をしていて、あることに気が付いた話です。

そのお客様は1200CCの大型バイクを走らせています。
夏は風を切って走っていると、とても気持ちがいいのだろうな、と思います。

夏、海、バイク・・・学生の時に片岡義男の小説にあこがれたものです。

でも、車と違って危険も高い乗り物ですよね。

実際、うちのお客様の何人かが大けがをされている事例も知っているので、僕は怖くて乗る気がしません。
こちらに非が無くても事故に巻き込まれるケースも多いのです。


そんな話をしていたら、その方がこんなことを言っていました。
「こちらに非が無いといっても、事故が起こるのはやっぱり何らかの注意不足があるものですよ。集中していると、相手が突っ込んでくるな、というのが分ったりするものですし」

なるほど・・
危険の高い乗り物を乗っているときは、常に感覚を研ぎ澄ませる必要があるわけですね。

これを聞いて以前に読んだ本に書かれてあった話を思い出しました・・・
(少し長いです)

運だのみにしない


ジャッキースチュワートはF1ワールドチャンピオンを3度獲得した。
彼が偉大なレーサーになったのは、雨天のドライビングが群を抜いていたからだとされている。
ライバルは、彼が自分たちと違って雨の中の走行を楽しんでいることを知っていた。
彼にとってはコンディションがウェットなほど良い。
スチュワートの走行速度が絶対限界だと、ライバルたちは知っていた。
そしてスピードを落とした。

雨の中を走るのが好きな彼の、雨の中で追い抜くのは不可能だとわかっていた。
それが、彼が3度ワールドチャンピオンになった大きな理由だった。

ある時、現役引退後の彼のインタビュー記事を読んだ。
そこで彼は語っていた—

本当は雨の時に走るのが大嫌いだった、と。
あれは本人が創作し、守り続けた神話だった。
彼は他のレーサーも雨を嫌い、恐れていることを知っていた。
その感情をうまく利用できると気づいたのだ。
自分は雨天の走行が大好きだと思わせれば、誰も自分を抜こうとしなくなる。
彼が3度もワールドチャンピオンを獲得できたのは、最も早いドライバーだったからではない。
ジャッキースチュワートは最も賢いドライバーになることでチャンピオンになったのだ。

彼のモットーは「1位でゴールするには、まずゴールしなければならない」という当たり前のことだった。

彼は派手にコーナリングをするドライバーを批判した。
確かに観客は喜ぶし、見栄えもする。
だがタイヤのゴムがすり減る。
ゴムが減れば、タイヤ交換のためにピットインしなければならない。
ピットインすれば、10秒ロスする。
その10秒が、1位とそれ以外を分ける山になりかねない。

スチュワートは最新の注意を払い、できるだけマシンにダメージを与えないように走った。
マシンのどこかが故障したら、ゴールできなくなる。
ゴールできなければ、勝利はありえない。

スチュワートはサーキットの外では運転もしなかった。
代わりに運転手を雇っていた。
彼は一般道でスキルを披露するレーサーがいることを知っていた。
そこでレースをして死んだレーサーを。
一般道はサーキットより危険だ。
サーキットでは、全員が同じ方向へ走る。
サーキットでは、プロしか走らない。
誰もが他のドライバーが何をするかを心得ている。
しかし道路では、そうはいかない。

マイクホーソンはスチュワートより前にF1ワールドチャンピオンになったレーサーだ。
彼はブライトン近くの道路で知人の車を抜き去った直後に事故死した。
対向車に正面衝突したのだ。
サーキットには、対向車線を走る車など存在しない。
だからスチュワートは道路では運転しなかった。
それは彼の仕事ではなかった。
道路上の運転のプロは、彼でなく彼の運転手だった。


サーキットまで雇い主を無事に送り届けることが運転手の仕事だった。

彼は慎重で思慮深い男だった。
レースの時は必ず、専属の医師と専用の治療キットを用意した。
もし事故を起こしたら、その場で手当てを受けたかったから。
病院へ搬送される途中で死亡するドライバーが大勢いることを彼は知っていた。
どの専門医を連れて行くのが1番いいか彼は慎重に考えた。
外科医は選ばなかった。
外科医がいても仕方ない。コース脇で手術はできないからだ。

選んだのは麻酔医だ。
病院に到着するまで、残った機能を生かしておくことができる人間だ。

障害はマイナス要因にならない


他のドライバーより有利になれたのはディスレシアのおかげだ、と彼は常々語った。
※ディスレクシア
学習障害の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。
失読症、識字障害、読み書き障害とも訳される。

彼が子供の頃、学習障害であるディスレクシアの認知度は低かった。
だから、みんなに頭が悪いと思われた。


誰かに勝ちたければ、並外れた努力をしなければならなかった。
より注意深くなり、どんなことも運任せにしてはならなかった。
あらゆる事柄の、あらゆる細部に集中しなければならなかった。

学習能力が武器にならないなら、努力を武器に勝負しなければならなかった。
言い換えれば、どんなに些細なものも勝機になり得たと言うことだ。有利な立場を得る方法に。

他の人がおろそかにする感覚も、彼は駆使した。
視覚、聴覚、触覚はレーサーなら誰でも使う。
スチュワートは嗅覚も利用した。

あるレースで高速コーナーにさしかかったとき、彼は刈ったばかりの芝の嗅いをかぎ取った。
スピードを落としてコーナーを曲がると、激しくスピンして芝生に乗り上げたマシンが見えた。
彼は路面に濡れたオイルとマシンの破片を避けて走行を続けた。
何人かのドライバーは芝の臭いに気づかなかった。
あるいは、芝の匂いなど気に留めなかった。
いずれにしても彼らはクラッシュするか、スピンしてコースアウトした。
優勝したのは、ジャッキースチュワートだった。

そう
注意を払わなかった細部は敗北の原因になりうる。
注意を払った細部は勝利の鍵になり得る。

※「プレデターシンキング略奪思考」より抜粋


「集中力」という言葉では生ぬるいほどの研ぎ澄まされた感覚・・・。
そして、障害があったことで他の人より成長できる原動力になった、という人の話はたくさん聞きます。
個人的に勇気がいただける実話でした。

ちなみにフローライト↓は「集中力」を養う石で有名です。(^^♪

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