INORI広場 Blog

世知辛い世の中

先日、引っ越しをした家族からこんな話を聞きました。
今のマンションから同じようなマンションに引っ越したのですが、1週間ほど経った頃、小学生の娘さんがこんなことを言ったそうです。

「お父さん、ここの人たちって、子供より先に挨拶するんだよ」

挨拶しない大人たち


この子は、たぶん学校や家庭では「人に会ったら元気に挨拶しようね」と教わっていたのでしょう。
だから、朝同じマンションに住む人に自分から挨拶していたのだと思います。
すると向こうも返してくれる・・・

ただそれは、こちらの挨拶に大人が応えてくれただけのことです。



ところが今度引っ越してきたところでは、先に「大人が挨拶してくれる」

この子にとっては軽い驚きだったのでしょう。

僕が今住むマンションも、昔は敷地内で歩いていると昼夜かかわらず、すれ違った人達と挨拶はありました。
ところが30年の月日が立つと、今では様子はすっかりと変わってしまいました。

こちらから「おはようございます」と言っても知らん顔、という人が増えてきているのです。

確実に。

初めの頃は「何か機嫌が悪かったのかな」などと思っていましたが、次第にそれは慣れてきてしまって「人は人」と思えるようになってきました。
そして今では、「おはようございます」は、挨拶というより「独り言」のような感じです。

ただそうはいっても、まだ挨拶を交わす人はいますからましかもしれません。



東京にいる息子は、都心のマンションに住んでいます。
今年もミネラルショー出店のために息子の部屋にしばらく泊めてもらいました。
タワーマンションなど、今まで入ったこともなかった僕は驚きでした。

まあ・・確かにラグジュアリー感は十分感じます・・・

しかし・・・
それよりも驚いたことがあります。

住人同士全く「会話がない」・・・



先ほど自分の住むマンションで、挨拶をする人が減ってきたという話をしましたが、そんな比ではありません。
知らぬ人と口を利くという行為は、この場所では失礼なのかな、と思えるほどです。

でもある夜、エレベーターの前で出会った方に「こんばんわ」と声をかけてみました。
すると40代くらいののスーツを着た男性は、明らかに驚いた様子で「あ・・あ・・はい」と返してくれるのです

その反応が面白かったので、毎日すれ違う人に挨拶をしてみました。

もちろんできるだけ普通に控えめにしましたよ。

自然に返事が返って来る人もいましたが、明らかに「挨拶をする習慣はないのだ」ということが分かりました。

もちろん、都心という環境の中では出来るだけ見知らぬ人と関わらないことが身を守る術であるのかもしれません。
また、同じ東京でも場所によっては全く違うこともあると思います。



ただ、考えてみると「同じ敷地内で住む人同士は挨拶を交わしたほうがいいのではないだろうか」と決めつけるのも変な話で、余計なお世話かもしれません。

(いや、そんな大げさな話ではないと思うのだけれど・・・)

余計な事ついでに思ったのですが、そこで暮らす子供たちは当然自分の親の様子を見て育らすわけですから、エレベーターでたまたま一緒になったマンションの人とさえ挨拶をすることはないでしょう。
ごみ捨てでたまたますれ違った人に軽く会釈することもないでしょう・・・

これを「世知辛い」と感じるのは僕だけでしょうか。

このブログを書き終わって、軽く近くの公園までジョギングに出かけました。
今年はどこも桜の開花が早いみたいで、公園にある大きな池のまわりの桜は満開でした。

その池のそばには児童公園があり、そこで2人の小学3-4年生くらいの女の子がジャングルジムで遊んでいたのです。
もう世間は春休みですね。

僕が二人の近くを走って通り過ぎようとすると

「こんにちわ」

という声。
小学生が僕に挨拶しているのです。

もちろん初対面です。

「やあ。こんにちわ!」と返しましたよ。
理屈抜きにいいなぁ、と思いましたね。

思い出したのですが、ここの小学校は他人に対して「挨拶」に割と積極的に指導していると聞きました。
こんな環境で育った子供たちは、変わらないでいてほしいものです・・・。

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