INORI広場 Blog

命が宿る木や植物


先日、前からずっと気になっていた実家の柿の木を切りに行きました。
普段うちの姉はスピリチュアルなことや霊的なことには全く興味を示さないのに、ぽつりとこう言うのです。
「この柿の木、切られたくなかったのかもね。怒っていたのかなぁ」

植物もすべて意思を持って生きている


僕の実家はすでに誰も住んでいなくて、姉がたまに空気の入れ替えや庭の雑草の手入れに帰るくらいです。


大きな庭ではないのですが、それでも半年に一度の庭の手入れは大変です。
それだけではありません。
両親が植えた柿の木が10メートルくらい育っていて、近所の庭にかぶさってしまっています。
秋になるとかなりの柿ができるので放っておくわけにもいかず、「柿採り」のためだけに帰り、近所の方々に採った柿をおすそ分けをするのですが、それが今ではとっても重荷になっていました。


「俺たちもいつまでも元気でいられるわけじゃないし、この際思い切って切ってしまったらどうだろうか」
そう姉に話を持ちかけました。
姉も同じことを考えていたようで、この木を処分することにしたのです。


直径が20㎝はある幹ですから、伐採はプロに任せようと思い、僕が業者を用意しました。


見積もりを取ってもらって、それを姉に報告してしばらく時間を置くことにしたのです。


たまたま数日後に姉が実家に帰ったところ・・・


空き巣に入られた跡があるのです!!


庭のガラスがブチ破られて土足で入られていました。
現金だけ奪っていったようです。
見積もり業者が庭を見たときには何もなかったようですから、姉が帰宅する数日間に入られたようです。


そんな事があり、木の伐採の話はしばらく宙に浮くことになりました。


それから数か月後・・・
親戚のおじさんが、その木を切ってあげましょう、という話になったらしいのです。
バッサリは無理なので、大きな枝だけでも処理しようということになり、早速おじさん夫婦が家に来ました


その日、僕は仕事で店にいたのですが、姉から電話がかかってきたのです。
姉「大変なことになった・・・!! おじさんが・・木から落ちて・・・」


総合病院に駆けつけると、おじさんは集中治療室に入っていました・・・


木から落ちて庭の土の上に落ちたのなら骨を折る程度のケガで済んだと思います。
ところが、庭の外が崖になっていて、階下に別の一軒家があり、そこのコンクリート下へ直撃したそうなのです。
肋骨と鼻とあご、そして肩の骨を折って胸を強く打撲・・・
病院でみるおじさんは血まみれで目を覆いたくなるような姿でした。


医師からは、万一のことも覚悟しておいてください、と伝えられました。それくらいひどかったのです・・・


しかし、お医者様の処置と、おじさんの日ごろのジムでの鍛えた体が幸いしたのか、後遺症は残ったものの、3か月ほどで退院してリハビリへと進むことが出来ました。


その後、ある書物を調べて分かったことですが、木は成長するに従い、その土地と自身に命が宿るから、切る時はきちんとお参りをしてからでないと大変なことになるということを知ったのです。


姉が言います。
以前から不思議に思っていたことがあってね・・・
柿を採っているとな、邪魔になる枝がたくさんあるからそれを鎌で切るんやけど・・なんか怪我をするわけね。
田舎で畑仕事をしているから農機具の扱いには慣れてるのに、どうしてここでは怪我するのか不思議やってんよね・・・


あの日も、おじさん・・・
家に来て、すぐに木を切り始めたんよ。
「お茶でも飲んでゆっくりしてからでいいからね」て言ってるのに、すぐに登って・・・
最初のをつかんだところで落ちてしまってん・・
バランス崩したのかなぁ・・・
それと・・・考えすぎかもしれないけれど、空き巣に入られたことも何か不自然でね・・・


それから木を切るタイミングがなかったのですが、僕が思い切って言い出したわけです。


根元からバッサリ行くために、本格的なチェーンソーも用意して・・・


「学生の頃から今まで家族を楽しませてくれてありがとう。ご近所に迷惑になってるし、あまり見てもやれていないので・・・悪いけれど切らせてもらうね。ごめんね」と切る枝にそれぞれ声をかけて切りました。


僕は幹からバッサリやるつもりだったのですが、姉が何を思ったか「周りに迷惑かからない太い枝だけ処分して」と言い出し、仕方なくそうすることにしました。
何か思うところがあったのでしょうか。


今年もいくらかの柿ができるので採りに行かないとならないでしょう・・・
やれやれ・・


でも、今年はどんな柿が出来るのか少し楽しみでもあります。

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