はじめが大切
先日から必ずテレビで伝えられる「日大アメフト事件」。
あれを見ていると、つくづく「初めに勇気をもって謝罪する」ことがどれほど大切かを思い知らされます。
誰もが思うことですが、そもそも事件が発覚した時に監督とコーチ自らが、「勝ちたい一心で、スポーツマンシップに反する卑劣な行いを命令し、それによって相手選手はもちろんのこと、宮川選手にも多大な迷惑と精神的苦痛を与えてしまったことを心よりお詫びいたします。すべては私の責任です」と深々と頭を下げ、部員にも誤れば一時的な感情のもつれはあっても、信頼は徐々に回復できたでしょう。
もちろん『それができる立派な人間であれば』、ここまでの地位に来れなかったかもしれません。
この皮肉であり現実である事実は後で説明するとして・・・
監督とコーチは、今回の事は意思疎通の「すれ違い作戦」にしよう!と決めたわけです。
関係者を完全にナメきっていました。
それが通じると思ったのですね。
普通だと状況を考えたら、そんなこと通じるわけないと思いますよ。
でも、思ったのです。
それはなぜか・・・
長い長い間、周りの人たちから持ち上げられ、それが贅肉となり傲慢に変わり、自らの感性も錆びまくったままで生きてきたからですね。
ここまで来たら「すれ違い作戦」をどこまでも押し通すしかないのでしょう。
そのためにも嘘の上塗りが何重にも重なり、それに世間からどんどん怒りが沸き上がるという悪循環が起こってくるのです。
どこの時点で観念して謝罪に変えるのか、それとも強引にこのまま作戦続行で行くのか興味のあるところです。
いずれにしてもコーチと監督の人としての信頼は地に落ちてますけど。
僕がなぜ今回の事件に興味を持つかというと、人は人としてどこまで誠実に生きていられるか・・・言い換えると、自分に忠実に生きてくことはとても難しいことだと常々思っているからです。
正義とは
組織においては、上のいう事に逆らってまで正義を貫くことはとても難しいことです。
これは組織の大きさに関係なくどこにでも普通に転がっています。
上場企業の社長とその一社員の関係と、小さな居酒屋の店長とそこで働くバイトも同じなのです。
逆らうと辞めさせられ、職を失います。
企業では簡単に辞めさせられない代わりに、自ら退職するように針のムシロに座らされます。
僕の前職の会社でもありました。
ある社員が、組織の慣例がおかしいと堂々とモノ申したわけです。
彼は翌年の人事異動で降格しただけではなく、通勤に片道2時間かかる場所へ転勤となりました。
これは周りの社員に対する「みせしめ」でもあります。
組織で理不尽な事は多々ありますから、いちいちそれに焦点を当てているとこちらの身が持ちません。
ある程度は流していかないと。
何を価値としているか
でも、内容によっては「これを続けてゆくことで、自らの魂を傷つけることになる」ような事例があった場合はどうでしょうか。
でも、それに目をつぶる理由はいくつも挙げられます。
ここで安定した給与がなくなれば家族はどうする。
今会社を辞めて次の就職先があるとは限らない。
このことは許せない事だけど、この会社だって良いところはあるんだ。そこに目を向けよう。
皆やっていることじゃないか。
賢くたちまわることが大人なんだ。
考えてみてください。
自分は無理にでも納得したとして、子供に自分の生き方を胸を張って言えますか?
悔いのない人生を生きろと若い子に伝える自分をどう思いますか?
まぁ開き直って「長いものに巻かれて生きたほうが得なんだよ、賢く立ち回らなきゃ」というポリシーで生きるのもありです。
人は誰しも完ぺきではなく、たたけばほこりのでるところはいくつかあります。
ですからすべて正義でいることにこだわることもないでしょう。
でも、ある時期にそれに気づき生き方を変えようと思う人も多いはずです。
でも言うは易しでそれがなかなか難しいものです。
しかしそれでも日々心がまえは理想に向けていたいもの・・・。
心が折れないように神社へ行ったり、自分だけのお守りを持ったりするのもその意思を強くするための手段かもしれません。
人ってそんなものでしょう。
もちろん、中にはそんな葛藤もなく、仏に近い立派な方もいますけど。
「魂が傷付く」と思うかどうかは自らの品格に大きくかかわってくることだと思います。
人に迷惑かけていて全くへっちゃらな人は心に傷はつきません。
傷つく人は「自分はこんなことをする人間じゃない」でも、やってしまった。または「安定した場所にいるためにはやらなくてはならないんだ」などの葛藤があるからです。
自らの品格と心の誠実さを取るか、現実の「実」を取るか・・・
そこで揺らぐわけですね。
揺らぎは態度に現れます。
現れる人はまだ人間味がありますが、へっちゃらに慣れ切った人はもう一度今世の課題を「やり直し」です。
「悪人世にはばかる」ということわざがありますが、現実にそれはあることだと思います。
悪人のほうがわりと生きやすかったりするのですかね。
でも、長い自分の魂を育てる歴史を考えたときに、それはかなり効率の悪い時間を過ごしたことになると思います。
スピリチュアル的には・・
せっかく高倍率の抽選で得た「人間の体験と学び」ツアーを獲得したのに、ツアーの終わりには何も得ることなく・・・いや、それどころか逆にマイナスの負債を抱えて戻ってきたわけです。
そしてツアー終了に気がきます。
「あ、思い出した。自分は〇〇の課題を出して人生の旅をしたんだ・・・ええ~!課題どころか、今回の負債でゴールド会員からブロンズ会員まで下がっちゃったじゃないか!!」
なんてもったいない!!
何で途中で教えてくれなかったんだよー!!
いえいえ、ちゃんと教えましたよ。
アメフト事件に戻りますが、何事もそれがバレたという事は本人にとって更生するチャンスを与えられたのです。
あの監督がこれから先何年生きるかわかりませんが、その間に心を入れ替えて「行い」で魂の借金を返してゆけば、今世で作った負債を返して、まだ余りある貯金を魂に刻んで次の人生へと旅立つことが出来るかもしれません。
※その人の生き方次第でそれも無理なくらい負債が膨らんでいるかもしれませんが・・
今回はメッセージなのです。
だって、あの監督のような立場や振る舞いで生きている人は世の中に大勢いるはずです。
たまたま表に出ただけでしょう。
ロシアの体操選手への長い間の性的虐待もそうですし、相撲部屋の事件もそう、ハリウッド女優のセクハラとか、もうきりがありません。
世界のどこかでは人の命が消えることも珍しくはないです。
話が広がりすぎました。
しかし魂の負債を作ってしまう機会は誰にでもあるのです。
はい、僕にも。
そんな誘惑がいつどこで起きるかわかりませんから、絶えず心を自分で監視しておくことは大切であり、また難しいことだと思います。
YOUTUBEである中国人がこんなことを書いていました。
「日本人は人が見ていない時でもルールを守る。なんでそうするんだろう」
このコメントに日本人びいきの文を書いてあった場合、反日の中国人からバッシングを受ける文が書かれることも少なくない。
そこに在日中国人からこんなコメントが書かれていました。
「どうやら日本人は、自分たちの行いはいつも神様が見ていると思っているみたいだ。だから人が見ていても見ていなくても同じなんだよ」
そのコメントにバッシングの文は見当たりませんでした。
さて、日大アメフトの監督は神様の気配を感じるでしょうか・・・
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