以前に「挨拶」について思うところを書いてみたのですが、やはり環境によって感じることは様々なようですね。
読んでいただいたお客さんから、「それわかるー」から「マンションだったらそれって普通でしょ?」までいろいろです。
どちらでもいいんだったら気持ちいいほうをやろうよ
僕が学習塾にいたころ、「挨拶は人として当たり前」みたいな環境だったから、生徒とも先生仲間とも大きな声できちんと交わしていました。
ただ、仕事場では誰だってきちんとしますよね。
僕がまだ駆け出しだった頃、当時の上司とよく飲みに行っていたときのことです。
その上司はどこの飲み屋に行っても、にこりと笑顔で「こんばんわー」と言って入っていきます。
知っている店であろうとなかろうと、「こんばんわー」なのです。
お店の方はというと、普通に「いらっしゃいませ」という方がほとんどですが、中には『(あれっ、常連さんだったかな・・)』と不思議な表情を浮かべる人もいました。
こんばんわー、を発することで「怪しいものではないですよ」というアピールをしているわけではなく、単に「挨拶はするものだから」というポリシーでされていたのです。
僕はその姿を、ただ、ただ「カッコいい!」と思ったのです。
おそば屋さんでも、カフェでも、レストランでも、ガソリンスタンドでもきちんと挨拶をする。
初めて会う人だからする。
今日は最初に会うのだからする。
このような姿勢の人と、こちらから「こんにちわ」を言っても無視する人のどちらの人がなりたい自分でしょうか。
僕はただ、それだけでした。
もちろん形式だけきちんと整っていて社交的であっても、人間味のバランスが取れていなければ何も意味がないことは当然です。
例えば居酒屋さんなどで、帰りに「ありがとーらしたー!!(ありがとうございました、の早口)」で大きな声掛けをしてくれる場合が多いですが、目も合わせず単にマニュアルだから、という感じの店員さんはいます。
そういえば、中国の方と仕事で付き合うようになってから、日本人にはない「あの感性」もありかもれないと思うことがあります。
あの感性とはですね・・・
形式よりも本音の文化
昔から「中国で仕事をしようと思ったら、まず友人を作れ」と言われます。
今だとその意味が身に染みてわかります。
初めての人と挨拶をすると、笑顔もなくただただ機械的な反応。
こちらが客であっても横柄な態度。
返事すらしない人も珍しくはありません。
もちろん人によりますし、程度の差はあります。
ところが。
数回会って打ち解けてくると態度が一変するのです。
「友人」に近い関係になると、初めに会った人とは別人のごとく距離が一気に縮まります。
そう、一気に。
そこまでしてくれなくても大丈夫だから(#^^#)、と、こちら恐縮してしまうくらい親切であったりします。
今まで僕が言っていた「挨拶は人との基本」は、日本人同士では当てはまるかもかもしれないけど、この国では感覚は違うものだと思いましたね。
まず、朝起きて家族に「おはよう」という習慣もないし、「いただきます」もない。
「行ってきます」や「ただいま」「お帰り」などの言葉そのものがないのです。
じゃあ、朝の挨拶はどうするの?と思うでしょう?
ただ語りかけるのです。
それが挨拶なのです。
例えば、朝、子供が起きてくると
「いま起きたの?」とか「よく寝れた?」が朝の挨拶なのです。
そして向こうも何か返してくる。
こんな感じだから、たぶん家族の中では「どうでもいいと思われる会話」がたくさん交わされているんだろうと思います。
「ただいまー」の代わりに
ドアを開けるなり「今日3回も手を挙げたよ」などと言い出すのかもしれませんね。
なんか、それってとっても大切だな、て思うようになりました。
それを理解してくると、めちゃ愛想の悪い店員やタクシー運転手に対しても見方が変わってくるのです。
実際、中国人からこんなことを言われたことがあります。
「日本人はいろいろと人に気を遣うよね。それだからいろんな人に笑顔でいることで疲れてしまって、家に帰ると一番大切な人に笑顔を出せないんだよ。」
「僕たちは気を使わない分、家族にはいつも笑顔でいるよ」
僕は「(一理あるな・・・・)」
と思いつつも「(でも少しくらい気を使うべきなんじゃない?)」と思わないでいられない人もいますけど。(笑)
まぁ、これも良し悪しではなく文化の違いなのですが。
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