INORI広場 Blog

深い夢の入り口

以前に書いた「出雲のミステリー旅館」で登場いただいた本人が久しぶりにお店にいらしたのです。

僕は、あの時の話からずっと気になっていたことを聞いてみたのです。

僕「前回の出雲の旅館のお話ですが・・・壁が突然に消えて転がりこんだのですよね・・・」

Jさん「ええ」

僕「もしもあの時、部屋から出ないでその場にとどまっていたらどうなっていたと思われますか・・」

Jさん「・・・・・・・」

少し考えていますが、僕の質問が意外という感じではありませんでした。

僕「帰って来れてなかったりして・・・?」

Jさん「以前こんなことがありましてね・・・」とJさんは僕の質問とは全く違うことを話し始めました。

Jさん「僕の仕事はご存知のように、繁栄期には2日くらい徹夜することはしょっちゅうなのです。

その年はかなりきつくて、1週間ほどほとんど睡眠がとれていなかったのです。そんな状態だったのに、すぐに夏休みに入ったので仲間と海へ旅行へ行ったのです。

今から考えるとかなり怖いことでした。

夜には仲間と宴会になり、ジャンジャンお酒も飲んでいたのです。すると、だんだん呼吸ができにくくなって意識が遠のいていきました。

意識を失っていたのは5分くらいだったようです。

気が付くと、真っ白な風景の中に綺麗な家がぽつんと立っています。

白い風景の中でも草や木はありました。

風が吹いているのが分かりましたから。木の葉っぱや草が揺れているからです。

でも不思議なのは、風の感覚がまるでないのです。風が頬にあたるあの感覚がね。

 

上を見ると、きれいな真っ青な空と雲がありました。しかし、空が異様に低いのです。部屋の天井くらいの位置です。

変な光景だとは思いましたが、とにかく心地よい気分だったのでそのまま白い家へ向かって歩いて行ったのです。

家の周りには腰くらいの高さの策が張り巡らされてあり、柵に一か所、家の敷地に入る入り口がありました。

鉄でできた錠をゆっくりと外しました。その錠はとても冷たかったことを今でもはっきりと覚えています。

入り口から敷地の中に入り、家のドアに手が届くところで・・・空から声がするのです。

『お-い!!おーい!大丈夫か!目を開けろ!』と。

声は友人の聞きなれたものです。気になるのですが、こっちはふわふわととても気持ちがいいのでそのまま家に入っていきたいのです。

でも、友人の声があまりにもうるさいので振り返って空を見たのです。

すると・・・目の前に仲間がいて皆が心配そうに僕を見ていました。そう、どうやら気が付いたようなのです・・・・

もし、あの時振り返らないでそのまま家に入っていたら帰って来れなかったかもしれません。」

僕「・・・・・・・・」

Jさん「あれは俗にいう臨死体験の入り口だったのではないかと思うのです。人によっては三途の川だったりいろいろですよね。

そこではね、とってもいい香りが漂っていたのです。何の香りとは言葉では言えない、とても良い香りです。」

僕「・・・・・・・・」

Jさん「で、先ほどの店長の質問ですが・・・、帰ってこれたのか、という事ですが・・・わかりません。でも、あの転がり込んだ部屋にも同じ『あの時の香り』が漂っていたのです。」

僕「 !!!!(・□・;)」

Jさん「それにね、僕があの部屋から出られたのも実は一人で出られたわけではなかったのです。」

僕「えっ・・そうだったのですか」

Jさん「壁から転がり込んだわけですし、戻るにも戻れない。頭はパニックで出入り口がどこかすらわからないのです。

ちょうどそこへある男性が僕のところに来てくれて、出口まで案内してくれたのです。

宴会場の奥に従業員専用のドアがありました。

そこから出て、中庭をぐるりと回って自分の部屋に戻ってきました。

その男の人は、後でわかったことですが女将さんのお父さんの弟・・・女将さんからするとおじさんにあたる方だったのです」

僕「それはなぜわかったのですか?」

Jさん「旅館を出る前に女将さんと話をしたといったでしょう?その時にその男性の風貌を言ったら、お父さんの弟だったといっていました。でも・・・当時、もうそのおじさんは亡くなっていたようなのです・・・亡くなった方が現れて僕を助けてくれた・・・やはりこの世ではない世界だったんだと改めて思いました」


Jさんから当時のことをもっと詳しく聞いて改めて思いました。

あの日、すごい睡魔に襲われて寝てしまった・・・回りの騒がしさから目が覚めて、壁から抜けて見たことのないパーティ会場へと入ってしまった・・・・

これもJさんの、ある種の臨死体験だの入り口だったのではないでしょうか。

白い家のようなとても心地よかった感覚はなかったから良かったものの、あの場にとどまっていなくて本当に良かったと思います。。

Shop         INORI   ホームページ

【読者登録】
読者登録いただける方や配信解除のご希望は下記からお願いします。(配信解除希望の方は、メッセージに「配信解除」とお書きください。)
※ご登録いただきましたメールアドレスは、ブログ配信以外には使用いたしませんのでご安心ください。
※お名前は本名以外でも結構です。
※配信は「inori@ktf.biglobe.ne.jp」からいたします。スマホの方は受信が出来るよう設定をお願いいたします。

※記事へのコメント欄はもっと下にございますので、そちらからお願いいたします。

    関連記事一覧

    コメント

    • コメント (0)

    • トラックバックは利用できません。

    1. この記事へのコメントはありません。

    最近の投稿

    カテゴリー

    アーカイブ

    ポッドキャスト記事

    不思議話で人生は変わる
    不思議話で人生は変わる
    ご挨拶
    Loading
    /
    • ご挨拶

      ご挨拶

      Feb 14, 2020 • 5:30

      これから、天然石ショップで繰り広げられる不思議話を配信してゆきます。 まずは自己紹介を含めたご挨拶か…

    • モリオンは明智小五郎

      モリオンは明智小五郎

      Feb 24, 2020 • 9:06

      一般的にモリオン(黒水晶)は、邪気払い、協力な魔除けと言われていますが、意外な側面もあるのです・・・…

    • 勘違いの霊

      勘違いの霊

      Feb 25, 2020 • 6:00

      霊の世界では時間や形の概念がないといます。 それもまた不便なもんだと思います・・・ ※内容は普段配信…

    • 消えた石

      消えた石

      Feb 26, 2020 • 5:16

      絶対になくなるはずの無いものが忽然と消えた・・・そんな経験はありませんか? 天然石では珍しいことでは…

    • いつも側にいるよ

      いつも側にいるよ

      Feb 29, 2020 • 4:24

      無くしたはずのものがいつも戻って来る・・ラッキーなのだけど、無くならないのはどうして? ※内容は普段…

    • とんびの恩返し

      とんびの恩返し

      Mar 7, 2020 • 7:08

      動物は、小さな生き物もきちんと人に気持ちを伝えるのだということが良くわかります。「日本昔話」のような…

    • 霊視でもなく透視でもなく

      霊視でもなく透視でもなく

      Feb 29, 2020 • 6:27

      人の頭に突然浮かぶ「数字」・・これは何を意味しているのでしょうか・・・ ※内容は普段配信しているブロ…

    • まさかの精霊

      まさかの精霊

      Mar 3, 2020 • 7:07

      精霊や妖精は注意していると誰にでも見ることが出来るようです。 ただ、精霊は見る人の心の持ち様によって…

    • 狐の精霊

      狐の精霊

      Mar 11, 2020 • 6:26

      人里離れた山の中で見た狐の精霊・・・目の当たりにそれを見たら、自然に対する思いの多きる変わるでしょう…

    • 精霊 ウルトラ編

      精霊 ウルトラ編

      Mar 7, 2020 • 8:03

      子供と一緒に初日の出を見たときに遭遇した精霊・・・いや、あり得ないです(涙)・・・ 精霊は見る人によ…

    PAGE TOP